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「メッセンジャーと職人と」


「メッセンジャーの存在は知っていた。町中でもよく見かけたし、何となくかっこいいなぁと思ってたんだ。
その頃は建築の事がもちろん頭にあったけど、もうちょっと遠回りしてもいいんじゃないか、何か面白い事をやってみたいなぁと思うようになってたんだよね。」

ホームページを見て、ティーサーブに応募した。

「始めは1年ぐらいのつもりだったんだけど、やり始めるとホント楽しかったんだよね。仕事の内容・メッセンジャーというスタイル・何より一緒に働いてる仲間。この仕事が自分にあってたんだよね。」
メッセンジャーの仕事に充実感を感じる毎日だった。

それから1年も経たない頃、ひとつの転機が訪れる。

ふらっと入った古着屋で気になる古布を見つけた。
「これで何か作れるんじゃ・・?」
単純にそう感じ、安価だったこともあって購入。イメージした小さなバッグを手作りしてみた。

「ミシンなんて持ってなかったから、そのバッグは手縫いで作ったんだけど、全然使い物にはならなかった。でもミシンを使えばもうちょっとマシなものが作れるかも・・と思ったんだよね。」

これが全ての始まりだった。

2作目で友人から家庭用のミシンを借りて同じ様なものをつくってみたが、これもボロボロで使い物にならなかった。

自分のミシンが欲しくなった。

「日暮里の布屋街に初めて行った時、布が山のようにあって圧倒された。と同時にテンションがすごい上がったね。」
作りたい物を作る為に自分好みの布を購入、と同時に職業用ミシンも思い切って買った。

「最初は自分の為。自分の使いたい物を作ってたんだよね。でもそこに周りの反応があった事にびっくりした。それいいねとか自分にも作ってよとか・・・
それが純粋に嬉しかったのが、本格的に作り始めるキッカケだね。」
頼まれて色々な物を作るようになるにつれて、早くもミシンのパワーにもの足りなさを感じるようになった。

そして2度目の転機。

ティーサーブに入って1年と10ヶ月が経とうとした時、仕事中に被害事故にあってしまう。
「1週間ほどメッセンジャーの仕事が出来なくなって、時間だけがあったから、勢いで2台目のミシンを買ったんだよね。今度のは、よりパワーのある工業用。で、独学でいろんなものを作ってみた。
始めは全くうまくいかなかったけど、徐々にカタチをつくれるようになっていくと、少しずつ周りからの反応も増えてきて。」

これを機に本格的に物作りをしたいと思うようになった。
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株式会社ティーサーブ